ヴァーミリアン圧勝の東京大賞典で今年のGⅠも終わり。
何かと話題に事欠かなかった印象の今年の競馬でしたが、古馬戦線はディープインパクトのいた昨年よりは面白い競馬が多く見られました。
クラシックに関しては、ウオッカダイワスカーレットに話題が集中しましたが、競馬の内容としてはイマイチ面白味に欠けるものが多かったですね。


そんな中でも自分の今年のベストGⅠは、2強のいなかったオークス
主役のいなくなった競馬を、ベッラレイアと秋山騎手が見事に救ってくれました。
2強がいなくなったことで背負わされた一番人気に、堂々としたレース運びで応えてくれました。
その分ゴール寸前で差されてしまいましたが、十二分に納得の競馬でした。
秋のこの路線の競馬からすれば、このコンビを秋にも見たかったですね。


勝負という意味では、宝塚記念が印象に残ります。
自分としてはその時点ではメイショウサムソンの評価がそう高くは無かったのですが、今になれば2強の真っ向勝負になった唯一の競馬になりました。
メイショウサムソンの乗り替わりも、秋の天皇賞こそ武豊のさすがの騎乗で快勝しましたが、やはり結果としては石橋騎手の方がこの馬には合っているように感じました。
来年はコンビ復活が見たいですね。
京都記念を勝った時点で最強と思っていたアドマイヤムーンですが、その後の乗り替わりやらトレードやらが気に入らず、一度もこの馬から馬券を買えなかったのは残念でした。
海外転戦に向けてのトレードだと思っていたので、それが見られなかったのも残念でした。
それでもこの馬自身のGⅠ3勝のパフォーマンスは素晴しいものでした。
自分の年度代表馬はこの馬です。


不調不調と言われた今年の武豊ですが、終わってみればリーディング。
前半思ったほど勝てなかったのは、サンデーサイレンス産駒が少なくなってきたこととも無関係では無いのではないかと思っていました。
思えば自分の見てきたこの十数年の競馬は武豊サンデーサイレンスの競馬だったように思います。
この相性の良さが、双方の圧倒的な成績に繋がっていた感じがします。
その片方が欠けたことによって、微妙にバランスが崩れてしまったのかと。
後半見事に修正してきて追い込みが決まった形ですが、その内容を見ればやはり2位の岩田騎手を遥かに上回っています。
勝率こそ騎乗数の少ない安藤騎手に負けて騎手大賞こそ逃しましたが、やはりこの人に関しては求めるところが高すぎるのでしょう。
岩田、安藤両騎手の活躍で岡部幸雄がバリバリ乗っていた頃に戻ったと考えれば、納得の数字と言えるかも知れません。
来年以降、この人がどんな騎乗を見せてくれるのか、楽しみにしたいと思います。


来年は、未だにクラシックへ向けての展望も立たず、古馬戦線も明け4歳の質に疑問もあって不安な感じ。
どんな競馬が見られるのか心配もありますが、それでも競馬は続いていきます。
今年は中々見られなかった、騎手の気持ちが伝わってくるような名勝負が見られることを期待しましょう。